任天堂(7974)の第二四半期の売上高は、6月にSwitch 2コンソールを発売したことにより、前年同期比91%増となった。同四半期におけるSwitch 2の出荷台数の実績は454万台に達し、同社は、2025年度(2026年3月期)の出荷台数見通しを1,500万台から1,900万台に引き上げた。
<決算のポイント>
任天堂の第二四半期の売上高はほぼ当社予想通りだったが、営業利益率は16.7%と当社予想の14.1%を上回った。コンソール出荷台数は予想を下回ったものの、ゲームソフトの出荷が当社予想を26%上回り、結果として利益率を押し上げた。
- ソフト出荷の好調は、Switch 2コンソールの発売と関連ゲームのリリースにより、ユーザーの購買意欲がわれわれの想定以上に高まっていることを示している。そのため、2025年度のゲームソフト出荷予想(SwitchおよびSwitch 2合計)を1億6,500万本から2億500万本に引き上げた。
- Switch 2コンソールの出荷はわれわれの想定をやや下回ったが、これは任天堂が年末商戦に向けて十分な在庫を確保するために出荷をコントロールした結果だと考えており、懸念していない。事実、当社の棚卸資産は前四半期比で16%増加しており、われわれの見解を裏付けている。
<結論>
第二四半期に確認されたユーザーエンゲージメントの高まりを踏まえ、ゲームソフト出荷予想を引き上げた結果、任天堂の適正価値推計値を13,000円から14,000円に引き上げる。我々は、現時点で任天堂の株式は適正水準で取引されていると考える。
- なお、6月の発売以降のSwitch 2の好調なコンソール出荷は市場はすでに認識しているため、当面の間は業績が順調に推移するであろうことは、概ね株価に織り込まれていると判断する。
<数字を読み解く>
任天堂は今年度のSwitch 2コンソール出荷見通しを1,900万台に引き上げたが、上期の1,036万台を差し引くと、下期は864万台の出荷となる計算だ。しかし、年末商戦に向けた魅力的なゲームラインアップを踏まえると、この数字は過度に保守的だとわれわれは考えている。
- 当社は2025年度にSwitch 2コンソールが2,200万台出荷されるとの予想を維持する。◇
<任天堂の財務概要および主要指標>
| 2024年 実績 | 2025年 実績 | 2026年 予想 | 2027年 予想 | |
|---|---|---|---|---|
| 収益(10億円) | 1,672 | 1,165 | 2,400 | 2,500 |
| 収益成長率(%) | 4.4 | -30.3 | 106 | 4.2 |
| 営業利益(10億円) | 529 | 283 | 405 | 590 |
| 営業利益率(%) | 31.6 | 24.3 | 16.9 | 23.6 |
| 調整後EBITDA(10億円) | 647 | 332 | 468 | 615 |
| 調整後EBITDAマージン(%) | 38.7 | 28.5 | 19.5 | 24.6 |
| 1株当り利益(希薄化後・円) | 421.39 | 239.47 | 293.75 | 383.08 |
| 調整後1株当り利益(希薄化後・円) | 421.39 | 239.47 | 293.75 | 383.08 |
| 調整後EPS成長率(%) | 13.5 | -43.2 | 22.7 | 30.4 |
| PER | 19.5 | 42.2 | 44.1 | 33.8 |
| PBR | 3.7 | 4.3 | 5.2 | 4.8 |
| EV/EBITDA倍率 | 11.7 | 29.0 | 27.7 | 21.1 |
| FCF利回り(%) | ー | ー | ー | ー |
出所:Morningstar Valuation Model. データは2025年11月5日時点
<モーニングスターによる指標>
● エコノミック・モート・レーティング:「広い(Wide)」
● 適正価値推計値:14,000円
● モーニングスター株式レーティング:★★★(中立)
● 不確実性レーティング:「中程度」(Medium)」
● 資本配分レーティング:「標準的(Standard)」
※本稿はモーニングスターのエクイティ・アナリスト部門ディレクターの伊藤和典による11月5日付アナリスト・ノートの一部を抜粋してモーニングスター・ジャパンが翻訳したものです。英語原文と翻訳に相違がある場合は原文が優先されます。
※ 本稿は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品、銘柄などを推奨するものではありません。投資における判断は、ご自身の投資目的、投資期間、資金性格、投資への姿勢などを勘案して、ご自身の責任において慎重に行ってください。

