2026年2月の新規設定ファンドは24本、当初設定額の合計は339億円で本数、設定額ともやや落ち着きを見せている。
債券型ファンド、多回数決算型ファンドの新設が加速
2月も新規投信の顔ぶれは多彩であったが、中でも24本中外国債券型が9本、国内債券型が3本と、計12本の債券型ファンドの設定が目を引く。世界的な株高を背景に圧倒的に資金を集めているのは株式型であるが、新規ファンドを通して顧客の資産の分散化を勧める空気が生まれているのかもしれない。ただ、債券とは言っても、外国債券型ではハイイールド債券や新興国債券などのファンドがほとんどで、安定資産としての債券というよりインカム主導のストーリーが基本にあるようだ。
2013年以降減少一辺倒で新規設定も控えめだった毎月決算型を代表とする決算回数の多い「分配」を特徴とするファンド。その新規設定がふたたび増える兆しがある。上昇や高止まりが推測される主要国の金利動向も背景にあるが、債券型ファンドの復活も、この多回数決算型ファンド復活の兆候と無関係ではないかもしれない。24本の新規ファンドのうち4本が毎月決算型、5本が年4回決算型である。
株式型は10本設定され、うち8本が外国株式型であった。世界株式に投資するものが2本あるが、それ以外は量子技術、デジタルトークン関連、欧州の自律強化10テーマに関連する企業、米国製造業など、セクターやテーマ主導のファンドや、欧州、インドなど地域限定のファンドが並んでいる。国内株式型は2本あり、防衛技術、コンテンツやその知的財産に注目するファンドなど、こちらもテーマ型の株式ファンドである。
ほかにオルタナティブ型(1本)は後述する2月のトップとなったファンド、アロケーション型は円建て公社債(基本資産配分50%)と金ETFと先進国株式(同20%)、国内株式(同10%)に投資を行うものである。
テーマ型ファンドや決算回数の多いファンドは、万人に向けた投資商品とは言い難い場合が多い。販売や購入に際しては、投資家の投資資金の性格やや投資額、投資目的、想定される投資期間とその商品との間に、矛盾や不整合がないことが大切だ。とはいえ、かつて資産形成層にも毎月決算型がポピュラーだった時代と現在では、投資家の知識や投資に臨む姿勢も変化しているので、こんな注記は無用になっているだろう。
設定額トップ3の顔ぶれ
2月は単位型ファンドでオルタナティブ・マルチストラテジー型の「ゴールドマン・サックス社債/ゴールド・エクイティ・バランス戦略ファンド2602」(三菱UFJアセット)が、三菱UFJ銀行が約77.86億円を集めてトップを飾った。ゴールドマン・サックスが発行する円建て債券に投資を行い、インカム収益を信託報酬に充当しつつ、償還時の元本(購入時手数料上限税込み2.2%は含まれない)を上回る投資成果を目指すファンドである。
固定クーポン部分と、実績連動部分によって構成されており、実績連動部分は米国株価指数と金先物を実質的な投資対象資産として、目標リスク6%の運用を目指す。単位型なのですでに募集は終了しており、運用会社の2月25日の発表によると、固定クーポンは0.944%、実績連動部分の累積収益率への連動率は120%、信託報酬率は税込み年0.44%と決定された。
2位はSBI岡三アセットの「ニュートン・量子技術関連株式ファンド《クアンテック》」が岡三証券によって65.64億円の設定となった。世界の量子技術に関連する様々な事業分野の企業に幅広く投資を行なうというテーマ型のファンドである。
3位はJPモルガンの「JPモルガン・米国ハイ・イールド債券ファンド(年1回決算・為替ヘッジなし)」がみずほ証券とみずほ信託銀行による販売で43.70億円を集めた。ETFを主要投資対象とし、米ドル建てのハイ・イールド債券(投資適格未満格付の社債)に投資を行うファンドで、年1回決算の為替ヘッジなしコースである。13位に為替ヘッジありのコース、そして同時に設定された年4回決算の為替ヘッジなし、ありのコースがそれぞれ5位と12位を占めている。◇
<2026年2月の新規ファンド、設定額ランキング>
| 順位 | 設定月日 | 運用会社名 | ファンド名 | 追加・ 単位 | 設定額 ・億円 | 販売会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2月24日 | 三菱UAM | ゴールドマン・サックス社債/ゴールド・エクイティ・バランス戦略ファンド2602 | 単 | 77.86 | 三菱UFJ銀行 |
| 2 | 2月26日 | SBI岡三 | ニュートン・量子技術関連株式ファンド《クアンテック》 | 追 | 65.64 | 岡三証券;野畑証券 |
| 3 | 2月20日 | JPモルガン | JPモルガン・米国ハイ・イールド債券ファンド(年1回決算・為替ヘッジなし)《ザ・クレジット・マイスター》 | 追 | 43.70 | みずほ信託銀行;みずほ証券; |
| 4 | 2月24日 | AM-One | One円建て債券ファンドV 2026-02《円結びV 2026-02》 | 追 | 40.48 | りそな銀行;埼玉りそな銀行;百十四銀行;もみじ銀行;山口銀行;朝日信用金庫;北九州銀行;きらぼし銀行;きらぼしライフデザイン証券; |
| 5 | 2月20日 | JPモルガン | JPモルガン・米国ハイ・イールド債券ファンド(年4回決算・為替ヘッジなし)《ザ・クレジット・マイスター》 | 追 | 28.36 | みずほ信託銀行;みずほ証券; |
| 6 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 新興国債券オポチュニティ・ファンド<年1回>(ヘッジなし) | 追 | 26.04 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
| 7 | 2月27日 | ニッセイAM | ニッセイ投資適格社債ファンド2026-02(為替ヘッジあり・4年投資型)《フォーユー・インカム2》 | 追 | 25.33 | 京銀証券;九州FG証券;百五証券;鹿児島銀行;肥後銀行;百十四銀行; |
| 8 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 新興国債券オポチュニティ・ファンド<3ヵ月>(ヘッジなし) | 追 | 17.48 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
| 9 | 2月24日 | グローバルX | グローバルX 防衛テック-日本株式 ETF | ETF | 2.84 | 上場投信 |
| 10 | 2月24日 | グローバルX | グローバルX ステーブルコイン&トークンビジネス ETF(除く日本) | ETF | 2.50 | 上場投信 |
| 11 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 新興国債券オポチュニティ・ファンド<年1回>(為替軽減) | 追 | 2.37 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
| 12 | 2月20日 | JPモルガン | JPモルガン・米国ハイ・イールド債券ファンド(年4回決算・為替ヘッジあり)《ザ・クレジット・マイスター》 | 追 | 1.57 | みずほ信託銀行;みずほ証券; |
| 13 | 2月20日 | JPモルガン | JPモルガン・米国ハイ・イールド債券ファンド(年1回決算・為替ヘッジあり)《ザ・クレジット・マイスター》 | 追 | 1.51 | みずほ信託銀行;みずほ証券; |
| 14 | 2月27日 | ブラックロック | iシェアーズ 高格付け日本円社債 ETF《日本の社債》 | ETF | 1.00 | 上場投信 |
| 15 | 2月20日 | アムンディ | (アムンディ・インデックスシリーズ)欧州・戦略的自律株《でかユーロ》 | 追 | 0.85 | マネックス証券;楽天証券;SBI証券; |
| 16 | 2月20日 | アムンディ | (アムンディ・インデックスシリーズ)欧州株 | 追 | 0.72 | マネックス証券;楽天証券;SBI証券; |
| 17 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 新興国債券オポチュニティ・ファンド<3ヵ月>(為替軽減) | 追 | 0.49 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
| 18 | 2月20日 | T&D AM | T&Dインド中小型株ファンド(毎月決算型・予想分配金提示型)《ガンジス(予想分配金提示型)》 | 追 | 0.15 | 楽天証券 |
| 19 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 米国株式インサイト戦略ファンド毎月ヘッジ有予想分配金提示型 | 追 | 0.10 | 三菱UFJ信託銀行 |
| 19 | 2月18日 | 三菱UAM | モルガン・スタンレー 米国株式インサイト戦略ファンド毎月ヘッジ無予想分配金提示型 | 追 | 0.10 | 三菱UFJ信託銀行 |
| 19 | 2月13日 | 三菱UAM | 三菱UFJ 日本短期債券オープン《円債ファースト》 | 追 | 0.10 | マネックス証券;楽天証券;SBI証券; |
| 22 | 2月27日 | りそなAM | りそな つみたてインカムバランスファンド《セカンド・ブーケ》 | 追 | 0.01 | りそな銀行 |
| 22 | 2月24日 | 三井住友DS | ジャパン・コンテンツIP戦略株式ファンド | 追 | 0.01 | 大和証券 |
| 24 | 2月17日 | BNYメロン | 米国製造業株式ファンド(毎月決算・予想分配金提示型)《USルネサンス(毎月・予想)》 | 追 | 0.00 | 三井住友信託銀行 |
| 24本合計 | 339.21 |

