Netflixの決算発表日
- 4月16日(木)、取引終了後(アフターマーケット)
Netflix(NFLX)の 2026年第1四半期の決算発表は、4月16日に予定されている。今回は、モーニングスターによるNetflixの決算で注目すべきポイントと、同社の株式見通しについて解説する。
<第1四半期決算で注目すべきポイント>
- まず、最近のサブスクリプション料金の値上げを受けて、Netflixが通期の売上高見通しを引き上げるかどうかに注目である。値上げのタイミングは当社の予想よりもかなり早かったため、もし同社が2026年度の業績見通しを引き上げない場合、ネガティブな材料と考えられる。
- 米国では加入者普及率が高くなっており、成長機会が限られているという当社の見解に基づき、海外市場は今後も15%以上の成長を続けると予想している。
- また、利益率がガイダンス通りとなるか、コンテンツ投資の増加が、期待される事業拡大の機会を阻害していないかを確認することも重要である。
- 業績以外にも、Warner Bros. (WBD)買収・統合の可能性が後退した結果、資本配分計画についても注目している。配当開始を期待しているが、その可能性は低いだろう。自社株買い枠の拡大は検討する可能性もある。
- 過去1四半期では、株価はようやく妥当な水準に達したように見えた。しかし、直近1週間で株価は急騰し、再び「2つ星(割高)」の水準に戻っている。しかし、この業界トップ企業の株式が高騰した水準ではなく、妥当な水準になるのを待っていた投資家にとっては、値下がり局面で手に入れる心づもりができるだろう。
<Netflixの主要指標>
- 適正価値推計値:80.00ドル
- モーニングスター・レーティング:★★(割高)
- エコノミック・モート・レーティング:「狭い(Narrow)」
- 不確実性レーティング:「高い(High)」
適正価値推計値
Netflixの株価は、当社が算出した長期的な適正価値推計値である1株あたり80ドルと比較してやや割高であると判断し、モーニングスター・株式レーティングは「二つ星(割高)」評価となっている。これは、12ヵ月間の調整後PERが25倍、企業価値対調整後EBITDA倍率が20倍であることを示唆している。われわれは、Netflixの売上高が2030年まで10%の年平均成長率を維持すると予測している。
Netflixの適正価値推計値について、詳しくはこちらをご覧ください。
エコノミック・モートレーティング
無形資産の強みと、業界のパイオニアとしての加入者獲得における先行優位性を備え、視聴形態の変化に伴って既存の有形資産が価値を失う局面においても、その影響が小さい点を踏まえ、モーニングスターはNetflixに対して「狭い(Narrow)」のエコノミック・モート・レーティングを付与している。
Netflixは競合他社と比較して最大の加入者基盤を有しており、継続的なキャッシュフローを確保することで、人気コンテンツを獲得する最良の機会を得るポジションを占めている。これは、新規参入企業にとっては高いコストとなり参入障壁となる。
Netflixのエコノミック・モートについて、詳しくはこちらをご覧ください。
財務の健全性
Netflixは、2025年末時点でキャッシュ90億ドル、総負債額145億ドルとなっており、財務状況は良好である。さらに重要なのは、長年にわたる資金の流出期を脱し、コンテンツ予算を差し引いても十分な資金的余裕を確保していることである。Warner Bros.の買収が実現しなかったことを受け、自社株買いが加速すると予想している。株価は比較的低い評価水準で推移しており、同社には現金の使い道が他にもあるため、Netflixが今後他の大型買収に関心を示すとは考えにくい。Netflixは無配を続けており、今後も配当を行うとは予想していないが、われわれは配当を実施すべきだと考えている。
Netflixの財務力について、詳しくはこちらをご覧ください。
リスクと不確実性
Netflixに対するモーニングスター・不確実性レーティングは「高い(High)」である。これは主に、変化し続けるストリーミングメディア環境や、無料ストリーミングプラットフォームを含む競合他社からの圧力が高まっていることによる。
Netflixの驚異的な成功は、主にストリーミング業界のさきがけであったことに起因している。しかし、顧客にとって番組視聴の選択肢が増えたことで、状況は変化している。後発の競合他社は、セット販売サービスや、テレビ加入者向けの追加サービス、あるいはNetflixよりも低価格なサービスなどを提供している。
さらに、Netflixが新たに開始した広告付きサービスでは、低価格の設定を補うために広告事業を構築する必要がある。同社が人気の高いスポーツ中継に乗り出すことは顧客の定着率を高めるかもしれないが、こうした番組は通常、非常に高い製作費を伴うものである。
Netflixのリスクと不確実性について、詳しくはこちらをご覧ください。
強気派の見方
- Netflixはすでに膨大な顧客基盤と高い収益性を確立している。この優位性により、同社は競合他社より多くのコンテンツを確保し、さらに多くの加入者を惹きつけ、顧客を維持する好循環が継続する可能性が高い。
- 広告付きサブスクリプションは、Netflixの加入者層をさらに拡大し、新たな主要収益源となるだろう。
- Netflixは、世界各地で現地ですでにヒットしている有望なローカルコンテンツを獲得し、国際市場に投入することで、大きな成長余地を持っている。
弱気派の見方
- Netflixは、これまで経験したことのない競争に直面している。消費者にとって質の高いストリーミングサービスの選択肢が増えるにつれ、一部の顧客がNetflixを離れる可能性が高まっている。
- Netflixの米国事業は成熟期にあり、世帯普及率が非常に高いため、今後の成長には価格引き上げが必要となる可能性がある。
- Netflixが加入者数と料金を、競争が少なく基盤も小さかった過去のペースで増やすためには、スポーツ中継権取得や各国の現地市場への国際投資を通じて、コンテンツ投資を増やす必要がある。
※ 本稿はマシュー・ドルギンによるエクイティ・アナリスト・ノートを基にジリアン・ムーアが記事としてまとめた「Going Into Earnings, Is Netflix Stock a Buy, a Sell, or Fairly Valued?」をモーニングスター・ジャパンが翻訳したものです。原文と翻訳に相違がある場合は、原文が優先されます。
※ 本稿は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品、銘柄などを推奨するものではありません。投資における判断は、ご自身の投資目的、投資期間、資金性格、投資への姿勢などを勘案して、ご自身の責任において慎重に行ってください。

