<決算の概要>
Walt Disney(DIS)の第3四半期(会計年度)の売上高は前年同期比7%増、営業利益率も3ポイント拡大した。この業績を牽引したのはエクスペリエンス事業(体験型事業)とストリーミング事業である。エクスペリエンス事業への投資が続く中でも、フリーキャッシュフロー(30億ドル)は堅調に推移しており、同社は自社株買いを拡大している。
<重要なポイント>
Disneyの将来の業績を左右するのは、エクスペリエンス事業(第3四半期の売上高の40%、営業利益の54%)とエンターテインメント・ストリーミング事業(それぞれ22%、13%)であり、継続的なコンテンツ制作とフランチャイズ展開がこれらの事業を支えている。
- エクスペリエンス事業の売上高は10%増加した。これは、米国のテーマパークにおける堅調な国内来園者の伸びと、新造クルーズ船が寄与している。これらが、アジアでの伸びの鈍化や、引き続き低迷している米国のテーマパークの海外からの来園者数を相殺した。今後は、経済環境の改善に加え、新造クルーズ船や新アトラクションの導入が予定されていることから、同部門の成長は加速すると考えている。
- 関税払い戻しの影響を除いても、エクスペリエンス事業の営業利益率は2ポイント拡大したと推定される。この改善はすべて、オペレーティング・レバレッジと売上構成の改善によるものである。
<結論>
モーニングスターはDisneyの適正価値推計値を125ドル、エコノミック・モート・レーティングを「広い(wide)」で据え置く。Disneyの唯一無二のキャラクター群は、今後も堅調なエクスペリエンス事業を牽引し続けると考えている。われわれの推計では、同部門の価値は、市場が評価しているDisney社全体の価値にほぼ匹敵するとみている。
<数字を読み解く>
広告単価が低調だったにもかかわらず、ストリーミング事業(ESPNを除く)の売上高は11%増加し、営業利益率は12.9%へとほぼ倍増した。ただし、この利益には費用計上時期の違いによる押し上げ効果が含まれている。
- 成熟したプラットフォームが今後も2桁の売上高成長率を維持できるとは、われわれは考えていない。しかし、コスト管理の徹底と、緩やかな売上高成長率に伴うオペレーティング・レバレッジにより、ストリーミング事業の営業利益は今後5~10年にわたり、平均して2桁の成長を達成できると予想している。
- Disneyは、HuluとDisney+の統合や、Disney+およびESPNへのパーソナライゼーション機能やコンテンツの拡充も同社にとってプラスに働くと見ている。これには、Fox、The CW、TikTokなどのサードパーティとの提携を通じた取り組みも含まれている。◇
<モーニングスターによる指標>
- 適正価値推計値:125.00ドル
- モーニングスター・株式レーティング:★★★★(割安)
- エコノミック・モート・レーティング:「広い(Wide)」
- 不確実性レーティング:「中程度(Medium)」
- 資本配分レーティング:「標準的(Standard)」
※ 本稿はモーニングスターの「Disney Earnings: Experiences and Streaming Again Drive Excellent Results」をモーニングスター・ジャパンが翻訳したものです。原文と翻訳に相違がある場合は、原文が優先されます。
※ 本稿は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品、銘柄などを推奨するものではありません。投資における判断は、ご自身の投資目的、投資期間、資金性格、投資への姿勢などを勘案して、ご自身の責任において慎重に行ってください。

