テスラ:第2四半期の堅調な納車台数の伸びにもかかわらず株価が下落

欧州市場の拡大を踏まえ、テスラ株式のフェアバリュー推計値を引き上げ。

Collage illustration for Consumer Cyclical Sector with a car tire.

Tesla(TSLA)は、第2四半期の納車台数が48万126台となったと発表した。7月2日執筆時点で、株価は6%下落している。

<重要なポイント>

Teslaの納車台数は前年同期比で25%増加し、会社集計コンセンサス予想を20%近く上回った。この力強い成長は、欧州連合(EU)、英国、EFTA(欧州自由貿易連合)諸国を含む欧州市場でのシェア拡大によるものと見られる。

  • 欧州では、航続距離の長いEV(電気自動車)がガソリン車・ディーゼル車に比べて手頃な価格になり、主要高速道路や都市部で急速充電ネットワークが整備されるにつれ、EV市場の構造的な拡大が進むと見ている。
  • Teslaの完全自動運転(FSD)ソフトウェアは、欧州の複数の国で使用が承認され始めている。この製品に対する消費者の高い関心が、納車台数の増加を後押しすると見られる。これにより、Teslaの納車台数の伸びは、欧州のEV市場全体の成長率を上回るペースで進むと予想される。

<結論>

モーニングスターは、エコノミック・モートで「狭い(Narrow)」評価を獲得しているTeslaの適正価値推計値を、1株あたり425ドルから450ドルに引き上げる。これは、2026年の納車台数が当社の従来予想を上回るという見通しを反映している。納車台数の増加は、自動車部門の売上総利益率の上昇にも寄与すると考える。

  • 納車台数に関する好材料を踏まえると、7月2日の株価下落には驚かされた。Tesla株式は当社の更新後の適正価値推計値を約10%下回って取引されているが、株式レーティングでは「3つ星(中立)」評価の範囲内にある。投資家には、新規投資を検討する前に、より大きな安全余裕域(マージン・オブ・セイフティ)が確保されるまで待つことを提案する。

<今後の見通し>

Teslaは7月22日に第2四半期の決算発表を行う予定である。Teslaのロボタクシー事業拡大計画に関する情報や、Teslaオーナー向けの「ドライバーによる監視が不要となるFSD」導入スケジュールについても発表されることを期待している。当社は、監視不要のFSDがより高い価格で提供されるようになれば、長期的にTeslaの利益成長を押し上げると考えている。◇

<モーニングスターによる指標>

  • 適正価値推計値:450.00米ドル
  • モーニングスター・株式レーティング:★★★(中立)
  • エコノミック・モート・レーティング:「狭い(Narrow)」
  • 不確実性レーティング:「非常に高い(Very High)」
  • 資本配分レーティング:「模範的(Exemplary)」

※ 本稿はモーニングスター・エクイティ・リサーチによるアナリスト・ノートに基づいた記事「Tesla: Shares Fall Despite Strong Second-Quarter Deliveries Growth」をモーニングスター・ジャパンが翻訳したものです。原文と翻訳に相違がある場合は、原文が優先されます。

※ 本稿は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品、銘柄などを推奨するものではありません。投資における判断は、ご自身の投資目的、投資期間、資金性格、投資への姿勢などを勘案して、ご自身の責任において慎重に行ってください。

編集者注記: 本稿は、モーニングスター・エクイティ・リサーチによるアナリスト・ノートに基づいています。

著者はこの記事で言及されたいかなる有価証券も保有していません。詳細はこちらをご覧ください: モーニングスターの編集方針