Meta:パーソナルAIエージェント「Muse」リリースで見えてきた、MetaのAI戦略と将来性

進展を見せる「Muse Spark」や「Muse」エージェント。株価は適度に割安な水準にある。

Meta logo is displayed during the Viva Technology show.
Chesnot 通じて Getty

2026年9月8日、Meta Platforms(META)は、パーソナルAIエージェント「Muse」をリリースした。これは、デジタル空間を通じて旅行の予約や商品の購入、コミュニケーション管理など、現実世界のタスク処理を行うユーザーをインタラクティブにサポートするAIである。この発表を受け、同日のMetaの株価は6%以上上昇した。

<重要なポイント>

Metaは昨年、主要なAI研究企業を追う立場にあったが、同社の製品やAIモデルの開発ペースは加速している。「Muse Spark」と「Muse」が明確かつ具体的な進展を見せており、同社の現在の方向性を当社は高く評価している。

  • WhatsAppやその他の専用アプリを通じて利用可能な「Muse」は、「Gemini Spark」や「Instinct」など現在利用可能な他のパーソナルAIエージェントと比較して、明らかに優れたものであると見ている。
  • 利用拡大のため、「Muse」には週あたり1億トークンという手厚い無料枠が設けられており、さらに多くの利用を希望するユーザー向けには、月額20ドルと100ドルの2つの有料プランが用意されている。今後は、取引手数料や企業とのレベニュー・シェアなどを活用し、「Muse」の収益化の仕組みが進化していくと予想している。

<結論>

モーニングスターは、モート評価「広い(Wide)」のMetaの適正価値推計値を850ドルに据え置く。「Muse」のリリースや同社の最先端AIモデルである「Watermelon」の投入予定は、Metaの収益化に関する当社の見解を裏付けるさらなる証拠であると捉えている。

  • 2025年のAlphabetと同様、AI分野におけるMetaの多角的な収益化の機会を、市場は過小評価していると考えられる。収益化可能な機会は、デジタル広告、パーソナル・インテリジェンス、企業向け導入、さらに余剰計算リソースの外部への販売など、多岐にわたると見ている。
  • 今後の展開について、当社は2つのシナリオを想定している。1つは、Metaが最先端モデルを保有し、企業に対してその利用料を課金できること。もう1つは、Metaが余剰リソースを外部のAI研究所に販売することである。市場予測には、いずれのシナリオでも発生し得る数十億ドルにのぼるMetaの売上高が織り込まれていない。

<今後の展望>

今後リリースが予定されている最先端モデル「Watermelon」は、MetaがAI分野で後れを取っているという認識を覆す上で、短期的に重要な節目になると予想している。◇

<モーニングスターによる主な指標>

  • 適正価値推計値:850ドル
  • モーニングスター・株式レーティング:★★★★(割安)
  • エコノミック・モート・レーティング:「広い(Wide)」
  • 不確実性レーティング:「高い(High)」
  • 資本配分レーティング:「標準的(Standard)」

編集者注記: 本稿は、モーニングスター・エクイティ・リサーチによるアナリスト・ノートに基づいています。

著者はこの記事で言及されたいかなる有価証券も保有していません。詳細はこちらをご覧ください: モーニングスターの編集方針