アドバンテスト(6857)の4-6月期の売上高は前年同期比90%増、営業利益は約4倍に増加した。今年度(2026年3月期)の売上ガイダンスは10.6%上方修正されたが、上半期は前年比52%増、下半期は前年比26%減を見込んでいる。
<決算のポイント>
アドバンテストの4-6月期の業績はモーニングスターの予想を大きく上回った。需要の一部前倒しが背景にあるため、今後の四半期ではこの水準の業績を維持できないだろうという同社の見解に我々も同意するが、修正後のガイダンスは依然として保守的な数字だと考えている。
- 修正後のガイダンスでは、7-9月期の売上高は前四半期比で10%減、下半期の売上高は上半期比で33%減としており、売上の急激な落ち込みを示唆している。我々は会社側の見方がやや保守的であると考えている。当社の今年度の売上高予想は、修正後の会社ガイダンスを8%上回る水準にある。
- 今四半期の営業利益率は、製品ミックスの改善と設備稼働率の向上によって、前年同期の22.6%から47.0%に上昇し過去最高を記録した。これを受けてモーニングスターは、今年度の営業利益率予想を32.9%から36.7%に引き上げたが、これは、会社が上方修正したガイダンスの35.9%を上回っている。
| 2024年実績 | 2025年実績 | 2026年予想 | 2027年予想 | |
|---|---|---|---|---|
| 収益(100万円) | 486,507 | 779,707 | 900,000 | 980,000 |
| 収益成長率(%) | -13.2 | 60.3 | 15.4 | 8.9 |
| 営業利益(100万円) | 87,067 | 249,693 | 335,000 | 355,000 |
| 営業利益率(%) | 17.9 | 32.0 | 37.2 | 36.2 |
| 調整後EBITDA(100万円) | 107,732 | 255,236 | 356,000 | 378,000 |
| 調整後EBITDAマージン(%) | 22.1 | 32.7 | 39.6 | 38.6 |
| 1株当り利益(希薄化後・円) | 84.45 | 218.67 | 334.09 | 354.74 |
| 調整後1株当り利益(希薄化後・円) | 84.45 | 218.67 | 334.09 | 354.74 |
| 調整後EPS成長率(%) | -87.9 | 158.9 | 52.8 | 6.2 |
| PER | 80.4 | 29.6 | 31.0 | 29.2 |
| PBR | 11.6 | 9.4 | 10.7 | 8.2 |
| EV/EBITDA倍率 | 46.7 | 18.2 | 20.8 | 19.6 |
| FCF利回り(%) | ー | ー | ー | ー |
<結論>
モーニングスターは、アドバンテストの適正価値推計値を9600円から10500円に引き上げる。これは主に今年度と来年度のSoCテスタの売上高予想を、それぞれ14%と10%引き上げたためである。これは我々が、AI(人工知能)の旺盛な需要が継続するとの確信を深めているためである。
- 我々は、現在アドバンテストの株式は適正な水準で取引されていると見ている。同社の株価は過去3ヵ月で80%以上上昇しており、短期的なAI需要の強さはほぼ株価に織り込まれていると考えている。
- アドバンテストが半導体製造の複雑化の恩恵を受けるというモーニングスターの長期的な見通しは変わらないが、クラウドサービス・プロバイダーによるAIへの大規模な投資が2026年後半には一旦減速する可能性を引き続き懸念しているため、株価動向には慎重な見方を維持している。
<主な統計>
アドバンテストは、SoCテスタの生産能力を2年以内に60%~70%増強する計画であり、これはSoCテスタの中期的な成長に対する当社の自信を示している。
<モーニングスターによる指標>
エコノミック・モート・レーティング:「広い(Wide)」
適正価値推計値:10,500円
モーニングスター株式レーティング:★★★
不確実性レーティング:「高い(High)」
資本配分レーティング:「標準的(Standard)」
※本稿はモーニングスターのエクイティ・アナリスト部門ディレクターの伊藤和典による7月30日付アナリスト・ノートの一部を抜粋してモーニングスター・ジャパンが翻訳したものです。英語原文と翻訳に相違がある場合は原文が優先されます。
※ 本稿は、情報提供のみを目的としており、特定の金融商品、銘柄などを推奨するものではありません。投資における判断は、ご自身の投資目的、投資期間、資金性格、投資への姿勢などを勘案して、ご自身の責任において慎重に行ってください。

